食事のとり方

ダイエットするということは日々の食生活の見直しだということですが、量を減らしてダイエットをおこなう場合は逆に健康点を維持するために正しい栄養素を管理して必要最低限の量やカロリーを計算しなけばならない為、正直ある程度知識がある僕らでもそこまでするのはとても大変ですし、長続きしないです。食べたいものを食べたいときに食べられない生活になってしまいます。食べることが好きな人ほどストレスを感じますしストレスは自律神経を乱して交感神経の働きを低下させます。すると内臓の働きの低下、睡眠などの生活習慣が乱れてしまうという負のスパイラルに繋がります。だったらどうしたらいいのかというところがダイエットの知識として皆さまが一番望んでいる情報ではないでしょうか?

ダイエットの基本的な考え方としては摂取カロリーより消費カロリーが多ければ体重は減少していくというものでこれはほとんどの皆さんがわかっておられるでしょう。逆に考えるとずっと体重が変わらないということは摂取カロリーと消費カロリーのバランスがとれているということになります。つまり、摂取カロリーを少し減らして消費カロリーを少し増やすことが最も無理のないダイエットだと言えます。

また、食べ物においてカロリーだけを見ると糖質(1gあたり4kcal)よりも脂質(1gあたり9kcal)の方が高いですしそもそも脂質とは脂肪のことなので脂質を減らすことが大切と考えがちなのですが一番肥満に影響を与える栄養素は実は糖質です。現在の食品の多くは糖質(炭水化物)で作られているものが多いです。例えば主食の米やパン・麺・お菓子などは非常に糖質の高い食品です。糖質は食事をした時に最も早く吸収される栄養素で体内に吸収されるとすぐに血糖値の上昇が起こります。そして膵臓からインスリンが分泌され、糖質はグリコーゲンに変化し、必要以上のグリコーゲンを筋肉や肝臓に蓄えられ筋肉や肝臓の貯槽量を超えたものはすべて脂肪に蓄えられるというのが肥満のメカニズムです。ですが、同時に糖質は生命維持には欠かせない栄養素でもあるので制限しすぎれば場合によっては生命にかかわることもあります。つまり、ある程度摂取しつつ血糖値を上げ過ぎない食べ方や食品を選ぶということで健康を維持しつつ脂肪を燃焼させることができます。食品・食材を摂取した後の血糖値の上昇度合いを数値で表したものをGI値といいますが、これを少し気を付けることで血糖値を抑えて太りにくく、糖尿病などの予防につなげることができます。余談ですが、個人的には色々な料理にショウガを加えることをお勧めします。元々漢方の一種であったショウガには血糖値の上昇を抑える効果や体温を高める効果、最近では関節の痛みを改善する効果も発表されました。

例えば米類ですと精白米のGI値が85に対して五穀米や玄米は5655といった数値です。パンも食パンが91に対してライ麦パンは58という数値になっています。麺であればうどんよりそばの方がGI値は低いです。

また一般的に使っている上白糖をハチミツやメープルシロップに変えることでGI値は下げることができます。面白いデータとしてフルーツは糖質が高く太りやすいと言われていましたが、実は甘さの割に血糖値の上昇は低めで逆にジャガイモやニンジンなどのGI値は結構高いということです。最近アメリカではカロリーよりこちらのGI値の低い食品が注目されており、多くの食品にGI値が表示されています。日本ではお目にかかることが少ないですが、普段から食べる米やパンをGI値が低めの玄米やライ麦パンに変えるだけでも毎日のことですので1ヶ月1年とみれば大きな違いになります。お菓子でもチョコレートが好きな方は多いですがミルクチョコレートはミルクや砂糖が大量に使われていますので動物性脂肪と糖質が非常に高い食品ですが、高カカオのものであればGI値は抑えられます。ただし、脂分は増えるのでカロリーは高いですが、ダイエットとしてはポリフェノール含量などもぐんと増えますので最近では健康食品として医者でも推進している食品となっています。

もう一つのGI値を抑える方法としてはタンパク質・脂質・食物繊維を先に食べることです。先ほども述べた通り糖質は最も早く吸収される栄養素なのでそれを食べる前にサラダやお肉・お味噌汁といったものを食べることで糖質食材と消化管壁との間で堤防のような役割を果たすことができるため血糖値の上昇を抑えることができます。食べる順番ダイエットなどはこの作用を利用したものです。過度なカロリー摂取はもちろん肥満の原因につながりますが、逆に過度な食事制限は、本来脂質や糖質の代謝を促す食材や生きるために必要不可欠な栄養素の欠乏症を招くことがあることを覚えておいてください。食事はバランスよくちゃんと摂取した上でいかに活動的に歩くなどの生活を送り、リラックスした食事環境で高タンパク・低脂質のメニューを温かい状態でよく噛んでおいしく味わい、朝食はしっかり。夕食は早いうちに済ませるということが最も大切なダイエットです。これを心がけることで同じ食事をしていても消費エネルギーが変わってくるのです。