不幸ホルモンってあるの?

「幸せホルモン」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。

では、その反対の「不幸ホルモン」というものもあるのでしょうか?

実は、そう単純に分けられるものではありません。

私たちの身体で働くホルモンや神経伝達物質には、それぞれ大切な役割があります。

良い・悪いではなく、バランスを保つことがとても大切なのです。

ストレスから身体を守る仕組み

例えば、ノルアドレナリンという神経伝達物質があります。

これは不安や緊張、危険を感じた時などに働き、心拍数や血圧を上げて身体を素早く動かせる状態にします。

いわゆる「闘争・逃走反応」と呼ばれる身体を守るための大切な仕組みです。

つまり、ノルアドレナリンは悪者ではなく、私たちが生きていくために欠かせない存在なのです。

私が施術をしていて感じること

ここからは私自身の考えです。

私は長年施術をしていて、強いストレスが続いている方ほど、首や肩、背中の緊張が強くなっていると感じています。

以前のコラムでもお話ししましたが、そのような方は筋肉だけでなく、ファシア(筋膜などを含む組織)の動きも悪くなっていることが多い印象があります。

これは私自身の施術経験から感じていることであり、まだ十分に証明されているわけではありません。

大切なのはバランス

ノルアドレナリンは短時間であれば集中力や判断力を高める大切な働きがあります。

一方で、ストレスが長期間続くと交感神経が優位な状態が続き、心も身体も休まりにくくなります。

反対に、「幸せホルモン」と呼ばれることの多いセロトニンやオキシトシンなども、心を穏やかに保つことに関わっていると考えられています。

だからこそ、大切なのはどちらか一方を増やすことではなく、身体全体のバランスを整えることなのです。

まとめ

「幸せホルモン」と「不幸ホルモン」。

そのように単純に分けられるものではありません。

どちらも私たちが健康に生きていくために必要な働きをしています。

だから私は、「幸せホルモンを増やそう」と意識することよりも、睡眠や食事、適度な運動、そしてストレスを溜め込みすぎない生活を心がけることが、結果として心と身体の健康につながるのではないかと考えています。

※このコラムは、20年以上整体施術を行ってきた経験と、現在の知見を参考にしながら執筆しています。内容には私自身の考察も含まれます。